7741642 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

I歯科医院の高楊枝通信。

I歯科医院の高楊枝通信。

重曹が虫歯を救う!?

Baking soda すなわち 重曹!!

重曹
重曹

6歳ダイアグノデント値76
6歳

9歳ダイアグノデント値33
9歳2

結局、虫歯は酸蝕症だという素朴な立場から、

脱灰時間あるいは脱灰量を積極的にコントロールできないだろうか?
ということになります。

直接的に重曹で虫歯菌が出す酸を中和するということです。

脱灰時間が短くなれば、その分再石灰化に回せる時間が多くなります。
脱灰と再石灰化は表裏一体ということです。
脱灰のコントロールは、すなわち再石灰化のコントロールでもあるのです。

I歯科ではウ蝕のプロセス治療として

重曹を含んだ水でのうがいをお薦めしています。

これはPMTC+フッ素塗布でも進行を阻止できない
初期の小窩裂溝ウ蝕に著効と言っても良い効果が現れます。
I歯科では現在は、ダイアグノデント測定値で99の患者さん方でも、
修復処置は必要なくなることが殆どという状況です。
シーラントも余程協力が得られない患者さんでなければ必要がないほどです。


毎食後&就寝前の歯磨きの後、
重曹洗口+低濃度フッ素塗布を
真面目に行なっていただくことで、

2週間毎のダイアグノデント計測で99、78、36・・と数値が下がる例も
見られます。
上の3枚の写真のうち、むかって右端がそれです。
6才臼歯の頬っぺた側の面の溝にできた虫歯の穴ですが、
ウ蝕は現在30以下で安定しているようですので、
修復処置せずにプロセス治療を続けています。

すでに当歯科医院では
削る治療は過去のものになりました。

従来の方法ではドンドン進行する初期ウ蝕に指をくわえて見ているだけ・・・
ダイアグノデント測定値が50以上では、修復処置をせざるを得ないのかな・・・
など、悔しい経験をお持ちの方(歯科医)は、
やってみる価値があるのではないでしょうか?

step1.就寝前の重曹洗口
step2.毎食後の重曹洗口
step3.食前食後の重曹洗口

虫歯の進行が止まらなければ洗口回数を増やしていくというだけです。

まず、皆さん気になるのは、重曹って毒性ないの?ですよね?

BAKING SODA=重曹に澱粉を添加したものはベーキング・パウダー
という名前でスーパーの製菓材料のコーナーに並んでいますね。
重曹そのものをいれるケーキのレシピも見かけます。
ごく一般的な食品添加物です。
内科では痛風の方の尿路結石の予防で、タブレットで飲んでいただくそうです。
ただ、これは結局ナトリウムですので、
過剰摂取では塩分過多になります。
高血圧の方、腎臓の悪い方は極力飲み込まないように。
ということになりますが、
たとえ重曹を3gのみこんでも、Naは0.82gですので、、
問題にはならないでしょう。
ちなみにうがいに使う重曹は1回に0.3g以下で
しかもそのほとんどを吐き出しますので
そのときの摂取ナトリウム量は...
よほどの塩分制限のある方でなければ問題ないかと考えています。
残りの重炭酸イオンは最終的には水と二酸化炭素に分解しますので、
まったくの無害です。

で、どのくらい水に溶かすの?ですが。
溶解度自体は8.8g/100g(15℃水)です。
でも、実際はそんなに溶かすのは容易ではありません。
簡単に溶かせるのは、せいぜい水100ccに1gくらいです。

具体的には、お水をコップ1/4に重曹をぱらぱらっと、、、
測ってみると、0.3g/50g。
溶けきれずに、少しコップの底に残ります。
重曹の使用量は0.3g以下ということになります。
これでも、けっこうエグイ。
まちがってもスプーンに山盛り一杯なんて使わないで下さい。

緩衝作用からいえば、それほどの高濃度である必要はないと考えますが、
やはり、高濃度の方が効果は高いようです。
バイオフィルム下に浸透するには、高濃度の方がベターなのかな・・・
という印象です。
効果が出ない患者さんには、もっと濃度を上げてみてくださいと指示します。

水溶液は65℃以上で分解しますが、
常温ではどの程度分解するのかは、確認していません。
あるいは作り置きはしない方がベターかもしれません。

確認しました。冷蔵庫で1週間保存した重曹水でもOKでした。
ただ、衛生面の問題とか気になりますよね、、?
うがいの度、毎回作っても大した手間ではないです、作って下さい。^^;
小学校1年生でも自分で作って、うがいできます。うちの子は自分でさせてます。2006.07.11


・・・やってみて、こんなに直接的な効果があって(フッ素だけよりはるかに)、
簡単なことがなんで、話題にならないの?って不思議におもいます。
あっ、そうか・・・
ダイアグノデント(虫歯の程度を測るレーザー機器)ができて、
虫歯の進行度が数値化できるようになったから、
こんなことができるようになったんですね。
脱灰がコントロールできていてこそ、フッ素も歯を強くしてくれるというものです。

修復(=削って埋める)が必要な場合でも
プロセス治療で再石灰化を進めることで
歯牙の切削量を可及的に小さくすることが出来ると考えています。
歯科用の、唾液の緩衝能を補助する錠剤も販売されているのですが、
重曹はとても安価でお手軽です。

そして、何よりも効果的です。



© Rakuten Group, Inc.